2010年12月16日木曜日

牧と流鏑馬

古代における日本の放牧に関する歴史地理的考察」(安田初雄)という論文を読んだ。

平安中期に編纂された延喜式に記載されている「御牧」、「諸国牧」、「近都牧」といった官牧について論述している。
官牧の運営方法など興味深い内容もあったが、一番興味を持ったのは官牧の所在地だった。
官牧の分布と流鏑馬の分布が広い範囲で一致していることに気が付いた。

平安中期の官牧と時代の異なる流鏑馬を比較するのは無理があるかもしれない。
ただ鎌倉初期になると、(軍馬の需要増に伴って?)官牧が増加した例もある。
鎌倉時代から室町時代にかけて牧を記載した史料が少なく、実態はよく分からないらしい。
間接的に牧が流鏑馬に影響を与えたのではないかと思う。

専用ページを作成したので、よろしければご覧ください。
「牧と流鏑馬」 https://sites.google.com/site/yabunavi/home/reference/pastures

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